小説「接続屋」


小説「接続屋」概要

個人情報を提供する裏家業「接続屋」の主人公は、その場の流れで犬探しの依頼を受ける。接続屋はインターネットツールを使い、あっさりと犬を探し当て、依頼終了と思われたが・・・。
鳴り響く着信音に翻弄され、大きなうねりを感じつつ、そのうねりに飲み込まれていく主人公。そして暴かれる過去。
接続屋榊と吉田が織りなす、イタさ満点のハードボイルド小説。
2009年執筆作品。

AmazonのKindleで購入できます。

接続屋

小説のすすめ

未だに完成形とはいえませんが、まだまだ未熟だったころの作品ですので、いろいろとイタいところが多い小説になっています(笑)

ただ、小説を書いたことで、いろいろなことがわかり、自分自身の考え方や物事の捉え方が変わったことは確かです。

まず、小説って書くの難しいなと改めて感じました。全体の構成からディティールに落としていく段階で、いろいろな齟齬が生まれ、細かい点の帳尻合わせをしようとして、全体が変わってしまい、また書き直すという作業をかなり繰り返しています。

この辺りはセンスの問題なのかもしれませんが、つじつまを合わせることを意識しすぎていたのかもしれません。

また、長編の小説というのは、とても労力の必要な作業だということがわかりました。想像している以上の労力です。当たり前だろうと思う方も多かもしれませんが、意外と書けてしまうと思っている方も多いと思います。実際にやってみると、とても膨大なエネルギーが必要で、例えばサラリマーンをしながら小説を書くというのはとても大変だろうなあと感じています。

一番、小説を書いていて困ったというか、迷ったのは、オチの部分。いろいろなパターンが考えられるのですが、複雑な内容だとわかりにくいことに気づき、わかりやすいオチにしました。わかりにくさの理由は、「私がちゃんと表現できていないということ」と、「ロジカルに全てをつなげるのがとても難しかったこと」が挙げられます。

「ロジカルに全てをつなげるのがとても難しかったこと」というのは、例えば伏線の回収です。オチでxxとなるから、途中に○○を入れておかなければならないとなったとき、オチまで書いた後に、途中にそのエピソードを入れようとします。そうすると、バランスがちょっと悪くなるので、また修正してという感じです。

よくミステリ小説を読んでいて、伏線が分かり易すぎる場合がありますが、たぶん、これが理由だろうなあと思いました。つまり、オチができて、後から伏線を入れたために、文章に違和感ができたということです。この辺りは、文章を書くうまさにも影響がありそうな気がします。

二重螺旋の悪魔、ソリトンの悪魔、カムナビなどを執筆している梅原克文先生は、全編を書き直して分量を増やしていくという執筆スタイルだそうで、1つの作品を作るのにとても時間がかかるそうです。ただ、この方法だと、後から伏線を入れても結局全体を何度も書き直しているので、整合性は取りやすいだろうなあと感じました。

ちなみに、二重螺旋の悪魔とソリトンの悪魔は、個人的にかなりおすすめの小説です。二重螺旋の悪魔はちょっとエンターテイメント的なところがあり、ソリトンの悪魔は理系の学生が読むとニヤリとしてしまう内容です。全体的に、サイエンス的な観点でもしっかり書かれたSF作品なのです。

二重螺旋の悪魔 完全版 (クトゥルー・ミュトス・ファイルズ)

新品価格
¥2,484から
(2015/10/28 09:20時点)

ソリトンの悪魔(上)ー日本推理作家協会賞受賞作全集(84) (双葉文庫) (双葉文庫―日本推理作家協会賞受賞作全集)

新品価格
¥1,028から
(2015/10/28 09:21時点)

カムナビ(上)<カムナビ> (角川ホラー文庫)

長くなりましたが、小説を書くことで、いろいろと気づいたことがあったなあという追記です。