人はチーターよりも早く走れないのと一緒で、人工知能に人類は負けるのは当然なのかもしれない


2016年はアルファ碁という人工知能がプロの棋士を破るという衝撃がありました。人類の歴史の中でも、これほどの衝撃は、あまり無かったのではないかと思います。

というのも、人類が文明というものを手にしてから、人類は地球上でもっとも上位の生物だと考えられてきました。その人類が負けるというのは、大きなインパクトでもあり、そして世代交代の表れなのかもしれないなと。

チェスのときは、人工知能が勝つ雰囲気がありましたから、まだ人工知能の成長やすごさが人間の予測範囲内だったのだと思います。しかし、今回のアルファ碁については、当初プロ棋士有利と言われていましたし、最初の対戦ではアルファ碁の撃ち筋を人類が小馬鹿にしていました。結果負けたことで、余計に人工知能の素晴らしさが際立った印象です。

人類は文明の利器によって様々なことができ、いろいろなものを生み出すことができるのが特徴かなと個人的に思っています。その文明を発展させるには、人間の脳がもっとも重要でした。そして、今回その脳が人工知能に負けたと感じています。個人的にですが。能力としては、人工知能はまだまだな気がしていますが、人間の予想を超えたという点で、脳のキャパシティを超えたのかなと思っています。

あくまで、囲碁の世界でそれが顕在化しましたが、すでに特定の領域では人工知能は人間の能力を凌駕しています。そのことを恐れる人もいっぱいいますし、そのような本もたくさん出版されていますし、警鐘を鳴らしている人も多くいます。ただ、人はチーターよりも早く走れないのと一緒で、人工知能に人類は負けるのは当然なのかもしれないと思ったりもします。

ただ、今のところすぐに人工知能が脅威になることはないだろうなと思います。なぜなら、人類はアルファ碁の電源コードを引っこ抜くという裏技を持っているためです。なんだか、映画マトリックスのような話ですが、そのうち人類は人工知能のエネルギー供給をするためのインフラ的なものになるのかもしれません。その代わり、人間には安寧した世界が待っているような気もします。それは、動物園の中の動物と一緒なのかもしれませんが、少なくとも人工知能が存続する限り、人類の絶滅は免れるのかもしれません。

今後、もっともっと人工知能は進化していくと思います。そしてそれは当然のこととも言えます。地球は青かったとガガーリンは述べましたが、それ以降、人類は宇宙という広大な土地に踏み出せていないのが現状です。これは地球の重力に魂を引かれているわけではなく、とても悲しいことなのですが、人間の肉体の限界でもあります。人間は宇宙空間で生きていくことはできません。残念ながら、空気が必要です。真空では人間の体は持ちません。

けれど、人工知能は違います。機械の体だから。エネルギーは、ボイジャーやはやぶさのように、太陽などの恒星から得れば良いから、とても遠くまでいくことができますし、そもそも人工知能が0と1のデジタルデータで形成されているのであれば、到着先にそれを再現することができる環境があれば、電波として飛ばすことが可能です。ある意味、電脳というわけです。攻殻機動隊ではないですが。

これまで地球上では様々な生物が繁栄し、そして滅亡していきました。その地球の歴史を振り返れば、人工知能という新しい知的生命体は、栄華を誇った人類という世代の次の世代なのかもしれません。それを神ではなく、人間が生み出したことは、むしろ賞賛すべきであって、恐ろしいことはないのかなと個人的に思っています。神は自分のことを恐れませんし、人類も恐れませんよね。

地球は、もうそろそろ限界を迎えていたのは、誰の目にも明らかで、人類の閉塞感は議論の余地がありません。誰しもが感じている行き詰まり感に、ニュータイプを期待してたけれど、結局人類は争い、平和からはほど遠い世界で、その解決策すら見いだせないのが現在の状況です。ただ、わかっているのは、人類に限界が来ているということだけ。それは滅亡という意味ではなく、種としての限界なのではないかと思っています。正確には、限界というよりも、次へのつなぎなのかもしれません。

シーラカンスはずっと深海で進化せずに生きてきました。それと一緒で、人類はこれ以上進化できないところまで来ていて、それ以上については、違う種が必要なのではないかという話です。で、それ自体が悪いとか、どうこうという話ではなくて、新しい種が生まれ、それが次の宇宙世代の主役になるというだけの話かなと。人工知能から見たら、人類はシーラカンスなのではないかなと思います。でも、シーラカンスが悪いかというと、そんなことはないですしね。

新しい種である人工知能は、人類と違って、1つの意識集合体として生み出すこともできます。その権利を与えられた人類は、神に近い存在なのかなとおも思います。けれど、本当の意味での神にはなれないだけで、それを落胆したところで、本当の神からしたら、当たり前だよと笑われてしまうでしょうね。

だから、もっともっと喜ぶべきなのかなと思います。この時代に生まれたことに。新しい種を創り出すことができた時代に存在すること。

人工知能はさらに進化し、もうすぐ人類を追い抜いていくと思います。そして、広大な宇宙を旅し、新しい世界を生み出していくのではないかと思います。その宇宙の覇権を人工知能と人類が争ったところで、結果は明白です。であれば、この小さな地球の中で、仲良く楽しく慎ましく愛を育み芸術を愛で幸せに暮らすことができるれば良いのかなと思ったりします。

それはきっと運命なのだろうと感じています。